心が軽くなる妊活のススメ ~心理的サポートを味方に~2025.06.23

目次
- 不妊治療は心のケアが不可欠
- カウンセリングの効用とは?
- 「話す」ことが心にもたらすリラックス効果
- 心の余裕がもたらす、妊活への好影響
- 心のケアと一緒に取り入れたい漢方薬一覧
- 岡山市で心と体に寄り添う「薬屋ふくべ」
不妊治療は心のケアが不可欠
不妊治療は、希望と絶望を何度も繰り返すようなものだと例えられることがあります。
ホルモンバランスの乱れや薬の副作用だけでなく、治療がうまくいかないことへの焦燥感、周囲との比較、家族やパートナーとの関係性の変化など、精神的にとてもストレスがかかります。
拙著『母になるために大切にしたい妊活の習慣』でも、不妊治療中の心の在り方について丁寧に触れています。
薬屋ふくべの店主であり、多くの女性に寄り添ってきた身として、「妊娠は心と体の調和が取れているときに訪れやすい」とお伝えしています。
静かな朝に深呼吸をするように。
お気に入りの紅茶を手にした瞬間のように。
心が穏やかであることが、あなたの身体の中にやさしい風を通すのです。
だからこそ、治療と並行して心のケアを行うことは、妊娠に向けた準備の一部でもあります。
カウンセリングの効用とは?
「誰かに話を聞いてもらうだけで、救われた気がした」
これは、実際にカウンセリングを受けた多くの女性たちの声です。
専門のカウンセラーとの対話を通じて、頭の中でぐるぐると巡っていた不安や悩みが整理され、気持ちが軽くなることがあります。
まるで、心の中に絡まっていた糸が少しずつほどけていくように。
言葉にすることで、ふっと肩の力が抜けていく感覚が訪れるのです。
カウンセリングがもたらす具体的な効果:
- 自分の感情を言葉にすることで、気づかなかった本音に気づける
- 否定されることなく受け止めてもらえる安心感
- 「大丈夫」という他者の声が自己肯定感を支える
- 自己責任感が強い方ほど、第三者の視点が気持ちを緩めてくれる
さらに、話すことで脳内のストレスホルモン(コルチゾール)が減少し、リラックス状態をもたらすことが知られています。
これは心理学的にも生理学的にも実証されている効果です。
「話す」ことが心にもたらすリラックス効果
「話す」ことは「放す」こと。
心の中で膨れ上がった不安や怒り、悲しみは、言葉にすることで外に出すことができます。
まるで重たい荷物を下ろすように、気持ちが楽になるのです。
心の奥に抱えた想いは、静かに語ることで解けていくもの。
話し終えたあと、ほんの少し胸が軽くなっていることに気づくはずです。
特に、不妊というテーマはデリケートで、家族や友人にも話しづらいもの。
だからこそ、安心できる第三者に打ち明けることが、精神的なバランスを保つためにはとても重要です。
また、カウンセリングを通じて「自分だけじゃなかった」と感じることも、大きな安心感につながります。
孤独感が和らぎ、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになるのです。
心の余裕がもたらす、妊活への好影響
心に余裕が生まれると、治療への向き合い方も変わってきます。
- 食事や睡眠などの生活リズムが整いやすくなる
- 自分の身体に優しく接することができる
- パートナーとの関係性がより良いものになる
- 医師やスタッフとのコミュニケーションもスムーズに
日々の暮らしが「義務」ではなく「喜び」になるとき、身体の奥底から元気が湧いてくるようになります。
『母になるために大切にしたい妊活の習慣』でも、生活全体のバランスが妊娠につながる「土壌作り」であることを繰り返し強調しています。
つまり、妊娠することだけをゴールにするのではなく、そのプロセスを自分らしく、穏やかに過ごすことが、結果として妊娠という結果につながるのです。
心のケアと一緒に取り入れたい漢方薬一覧
心理的なケアと合わせて、体のバランスを整えるために漢方薬を取り入れることも効果的です。
以下に、不妊治療をサポートする代表的な漢方薬をいくつかご紹介します。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 血行を促進し、冷えやむくみの改善に。月経不順や排卵障害に対応。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- ストレス緩和、情緒の安定に。イライラや不安が強い方向け。
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 血の巡りを良くし、子宮環境を整える。瘀血(おけつ)タイプに。
- 温経湯(うんけいとう)
- 冷え性・月経異常に。血行不良とホルモンバランスの乱れをサポート。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 気力・体力の回復に。疲労感が強い方や体が冷えやすい方に。
それぞれの漢方薬は、まるで季節ごとに異なる香りを放つお茶のように、心と身体にやさしく働きかけてくれます。
※漢方薬の選定は、体質や症状に応じて異なります。必ず専門家の指導のもとで使用しましょう。
岡山市で心と体に寄り添う「薬屋ふくべ」
もし今、ひとりで悩んでいるなら。
岡山市にある「薬屋ふくべ」では、不妊治療中の女性に向けた漢方相談や、心理的サポートも丁寧に行っています。
当店のカウンセリングは、お薬だけでなく「心に奥深く届く言葉」も大切にしています。
「話すこと」「整えること」「信じること」──妊活の中で自分を大切にするすべてのプロセスを、そっと支えてくれる場所です。
あなたのペースで、あなたらしい妊活を歩むために。
どうか、ひとりで抱え込まずに、小さな一歩を踏み出してみてください。
▼カウンセリングご希望の方はこちらからどうぞ:薬屋ふくべご予約フォーム
あなたの心が少しでも軽くなり、笑顔の時間が増えますように。
雨上がりの空に小さな光が差し込むように、今日という日が、優しさに包まれた一日になりますように。
執筆者情報
服部 雄志(はっとり ゆうじ)
薬屋ふくべ 店主。国際中医師、妊活カウンセラー。
岡山市で昭和48年創業、心と体の両面から健康を支える「やさしい漢方相談専門薬店」として、地域の方々に親しまれている。
著書に『母になるために大切にしたい妊活の習慣』(WAVE出版)。
穏やかな人柄と確かな知識で、日本はもとより海外からも相談者が訪れている。