妊活中に「超加工食品」を避けたい3つの理由2025.06.10

超加工食品とは何か
一般的に「超加工食品」とは、砂糖・塩分・脂肪分が多く、香料・保存料・乳化剤など様々な添加物を使って工業的に製造された食品のことを指して言います。
具体例としては、ポテトチップス、スナック菓子、菓子パン、カップ麺、清涼飲料水、冷凍ピザ、チョコレート菓子などが挙げられます。
加工の程度が非常に高いため、一度開発されたら常温保存が可能で日持ちもしますが、その反面、栄養バランスは偏りがちです。
妊活中に避けたい3つの理由
妊活中・妊娠前はホルモンバランスや栄養状態、腸内環境を整えることが重要です。
超加工食品を避けたほうがよい主な理由は次の3点です。
- ホルモンバランスへの影響: ジャンクフードなど栄養バランスの悪い食生活は女性ホルモンの乱れにつながり、不妊のリスクになると指摘されています。
また、超加工食品を多く食べると満腹感が得にくく、食欲増進ホルモン(グレリン)の分泌が高まり、逆に食欲抑制ホルモン(PYY)が低下することが実験で報告されています。
過剰に食べるようになれば体重増加や代謝異常を招き、妊娠しやすい体作りの妨げになります。 - 腸内環境の悪化: 超加工食品に含まれる添加物(特に乳化剤や人工甘味料)は腸内細菌叢の多様性を崩し、腸の炎症や過敏性腸症候群などのリスクを高めることが分かっています。
腸内環境が悪化すると免疫機能や栄養吸収にも影響し、男女問わずホルモン代謝にも影響するため、妊活にもマイナスです。 - 栄養素の不足・偏り: 多くの超加工食品は高カロリー・高脂質・高塩分である一方、食物繊維やビタミン・ミネラルは非常に少ない傾向にあります。
結果として食物繊維不足、ビタミン不足やミネラル不足に陥りやすく、体調不良や貧血などにつながります。
実際、「栄養素の不足や偏りは不妊の原因になる」とも指摘されています。
また、超加工食品を多く摂ると体内のホモシステイン値が上昇する研究もあり、ホモシステインの上昇は胎児の神経管閉鎖障害や流産、妊娠高血圧症候群などのリスク要因にもなります(chiba-aa.comchiba-aa.com)。
妊活中におすすめの食生活
妊娠しやすい体づくりには、まずは「主食・主菜・副菜、牛乳・乳製品、果物」を揃えたバランスの良い食事が基本です。
厚生労働省も、妊娠中は**主食(ご飯・パンなど)**を中心にエネルギーを確保し、**主菜(肉・魚・卵・大豆製品)**でたんぱく質、**副菜(野菜・きのこ・海藻など汁物含む)**でビタミン・ミネラルを補うことをすすめています(mhlw.go.jp)。
具体的には、未加工~最小限加工の食材を多く摂ると良いでしょう。
果物や野菜、豆類、ナッツ類などはビタミン・ミネラル・良質の脂質に富み、ホルモンバランスを整えるのに役立ちます。
亜鉛や葉酸など妊娠準備に重要な栄養素も積極的に摂取しましょう。
反対に、赤身肉や加工肉、砂糖入りの清涼飲料は控えめにすることが推奨されます。
たとえば、赤身の魚や鶏胸肉をメインにし、サラダやスープを充実させるなど、できるだけ自然に近い食材で食事を組み立てます。
以上の例は理想的な食生活ということで、もちろん完璧に実践することは不可能に近いでしょう。
しかしこれらの知識を持っておくことは無駄ではないと考えています。
ポイント: 毎日の食事で「主食・主菜・副菜」を揃えることを意識しましょう。
妊娠前から健康な体重・生活習慣を作っておくことで、妊娠・出産経過も安定します。
避けるべき具体的な食品例
妊活中に特に避けたい超加工食品の具体例とその理由を表にまとめました:
避けるべき食品例 | 特徴・理由 |
---|---|
スナック菓子(ポテトチップス、クッキーなど) | 高カロリー・高脂質・高塩分で、食物繊維やビタミンがほとんどない。 過食しやすく、栄養バランスが崩れます。 |
インスタント食品(カップ麺、レトルト食品) | 添加物や塩分が多く、たんぱく質・野菜などの栄養が不足しがちです。調理不要の手軽さで過剰摂取につながることも。 |
清涼飲料水(炭酸飲料、ジュース類) | 砂糖や人工甘味料が大量に含まれ、血糖値を急上昇させ肥満や代謝異常の原因に。 加えて腸内細菌叢も乱しやすい。 |
加工肉類(ハム、ソーセージなど) | 保存料・着色料などの添加物が多い上、高塩分。摂り過ぎるとホルモンバランスを乱す可能性が指摘されておりsbc-ladies.com、オランダの研究では血中ホモシステインの上昇にも関連することが示唆されていますchiba-aa.com。 |
これらの食品は、手軽でおいしい反面、栄養的には偏りやすいため、妊活中は特に控えめにしましょう。
もちろん男性も同様ですよ!
さいごに
超加工食品の摂取を減らし、できるだけ自然食材中心の食生活に切り替えることで、妊活中の健康リスクを軽減できます。
加えて漢方など体質改善にも興味がある方は、岡山市の子宝漢方専門「薬屋ふくべ」のホームページも参考にしてみてください(こちらからどうぞ)。
薬屋ふくべでは「妊活中の漢方、妊娠しやすい体づくりのご相談」を受け付けており、食生活面だけでなく体全体のバランスを整えるサポートを行っています。
妊活は食事だけでなくストレスも大敵です。
そういう意味では漢方や栄養素などを日常生活に取り入れて、ストレスフルな妊活を避けることも推奨されます。
ご自身に合った情報や専門家のアドバイスを取り入れて、健康で前向きな妊活ライフを目指しましょう。
参考資料: 厚生労働省「ママのための食事BOOK」(妊娠中の食事指導)mhlw.go.jp、最新の研究報告など。