不妊治療と漢方の有用性2025.01.09
こんにちは!
命のリレー・ナビゲーター、服部雄志です
不妊治療と聞くと、病院で医師の指示通りにするようなイメージがあるかもしれません
しかし当店では、そうした現代医学的なアプローチだけではなく、
伝統的な漢方薬や、東洋医学的アプローチの有用性にも着目し、お客さまにご紹介しています
漢方薬は、それぞれの体質を重視して各々の症状に合わせた処方をすることが特徴で、
患者さんの全体像を捉えながら、血行を促し、心身のバランスを整えることを得意としています
そこで今回は不妊治療における漢方の効果と、具体的な漢方薬について詳しく解説していきます!
・不妊治療における漢方の有用性
1.体質改善をすることで根本的にアプローチする
漢方薬は対症療法、つまり一時的な症状を緩和するだけではなく、
主に血行を促しながら身体全体のバランスを整えることで、根本的な改善を目指していきます
たとえば不妊の原因が冷え症や血流の悪化である場合などは、漢方薬の得意分野となります
2.比較的、副作用が少ない
もちろん漢方薬にまったく副作用がないわけではありませんが、
西洋医学の薬に比べると漢方薬は自然由来の成分を使用しているので、副作用が比較的少ないとされています
また、長期間服用することが前提となっているものも多いので、そういう意味でも安心して続けられるところも魅力です
3.メンタル面にもアプローチすることができる
不妊治療は体だけでなく、心への負担も大きいものです
その点、漢方ならストレスの緩和や不安を和らげる作用も期待できるものもあります
心と体、心身両面のバランスを調和させることで、妊娠しやすい環境へと身体を導いていきます
・不妊治療に用いられることのある漢方薬
ここでは不妊治療の現場でよく使用される漢方薬を具体的に5種類ご紹介します
それぞれの特徴や効果についても、簡単に解説していきます
1.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
効果:血流を改善して、冷え症を緩和します。月経不順や貧血にも使用します。
使用例:日常的に冷えを感じている方、血行不良が原因で不妊につながっている方におすすめ。
2.桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
効果:血液の循環を促して、瘀血(おけつ:一般的には血の汚れ)を改善します。子宮内膜症や月経痛にも。
使用例:下腹部の冷えや痛みを感じる方におすすめ。
3.加味逍遙散(かみしょうようさん)
効果:イライラを抑えてストレスを和らげながら、ホルモンのバランスを整えます。自律神経の安定にも。
使用例:月経周期で気分の浮き沈みがあるなど、精神的な負担を大きく感じている方に適しています。
4.八味地黄丸(はちみじおうがん)
効果:腎(じん:漢方ではホルモンを司ると考えます)の機能を高めて、冷えやむくみを改善します。
使用例:冷えや慢性疲労が気になる方。夜間頻尿がある場合にも。
5.柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
効果:不安感を和らげて、リラックス効果を促進します。気になることがあると眠れない方など。
使用例:よく眠れず、精神的なプレッシャーを感じて不妊治療が続けづらい方などに。
・東洋医学的アプローチによる不妊治療の成功例
1.冷え症による月経不順
30代女性。冷え症が強く月経不順があり、2年間妊娠に至らない状態が続いていた。
身体の土台づくりを継続しながら当帰芍薬散を服用したところ、月経が安定し、6か月後に自然妊娠。
2.ストレスによるホルモンバランスの乱れ
40代女性。不妊治療による精神的なストレスが原因となって排卵障害を起こす。
加味逍遙散を服用したところ3か月で排卵周期が正常となり、その後、自然妊娠に至った。
漢方薬 | 主な効果 | 使用例 |
当帰芍薬散 | 血流改善、冷え性緩和 | 冷え性や月経不順の方 |
桂枝茯苓丸 | 血液循環改善、瘀血(おけつ)の改善 | 下腹部の痛みや冷えが気になる方 |
加味逍遙散 | ホルモンバランスの調整 | ストレスが多い方 |
八味地黄丸 | 腎機能の向上、冷え改善 | 加齢による不妊、冷えが強い方 |
柴胡加竜骨牡蠣湯 | 精神安定、リラックス効果 | 精神的なプレッシャーが原因の方 |
・東洋医学的アプローチを利用して、身体全体を整えよう!
不妊治療において、漢方薬や東洋医学的アプローチは、心身のバランスを整えるために是非利用したい方法です
病院だけでなく、自分たちにできる手段で身体の内側から根本的な改善を目指して、妊娠しやすい環境へと心身を導きましょう
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