流産率を低下させる方法2024.12.23
こんにちは!
命のリレー・ナビゲーター、服部雄志です
妊活中、そして妊娠中のカップルにとって、流産は常に気になる問題の一つです
流産の原因や予防法については多くの関心が寄せられており、さまざまな研究もされています
なかでも最近では、「頻繁な性交渉が流産率を低下させる可能性がある」という研究結果が注目を集めています
そこで今回は、「性交渉の頻度と流産率」というテーマについて詳しく解説していきます!
・流産の基本的な知識について
日本産科婦人科学会によれば、妊娠が22週未満で終わることをすべて「流産」と呼ぶ、とされています
また、医療機関で確認された妊娠の15%ほどが流産になります
妊娠した女性の約40%が流産しているとの報告もあり、誰にとっても他人事ではありません
流産の時期としては妊娠12週未満が8割以上で、早い時期での流産がほとんどを占めています
流産の原因ですが、最も一般的な原因が染色体異常とされています
その他にも黄体ホルモンの不足などホルモンバランスの不全、糖尿病や高血圧など母体の健康状態、
そして母体が胎児を異物と認識してしまう免疫系の異常、喫煙、飲酒、ストレスなど多岐にわたります
これらの要因を考慮しながら、「頻繁な性交渉と流産率の低下」にどのような関係性があるのか、そのメカニズムを探っていきましょう
・頻繁な性交渉と流産率の低下に関するメカニズム
まず第一に、性交渉を頻繁に行うことで、男性の精液が女性の免疫系にポジティブな影響を与えることが考えられます
具体的にですが、精液に含まれる抗原が母体の免疫系に関与することで、
半分は「非自己」である胎児を異物として認識してしまうリスクを低減させる可能性があります
母親の免疫系が精液に含まれる抗原に繰り返し触れることで、妊娠中の免疫反応が過剰に高まらないように調整されるのです
このメカニズムは「免疫寛容」と呼ばれており、流産率の低減に役立つ可能性があります
次に注目したいのが、性交渉をすることには体内でホルモンを活性化させる効果があることです
たとえばオキシトシンやエストロゲンの分泌が促進されることによって、妊娠の維持に好影響を及ぼすことが期待できます
またオキシトシンにはストレスを軽減する効果があると言われていますので、これもプラスに作用するでしょう
最後に頻繁な性交渉によって、子宮内環境を改善させる可能性についてです
着床の成功率を上げたり、子宮と精液が反復的に接触することで、子宮内膜の状態が良くなったりする可能性があります
今回のテーマである、「頻繁な性交渉と流産率の低下」に関連する研究は、まだそれほど多くありませんが、
ある研究では、頻繁な性交渉を持ったカップルの方が流産率が低いというデータが得られました
これは、精液が母体の免疫系を適切に調整して「免疫寛容」を起こしたのだと考えられています
他には、性交渉はカップル間のパートナーシップを良好に保ち、ストレスを軽減させるという点です
ストレスが妊娠に悪影響を及ぼすことは間違いのないことであるので、その軽減が流産予防になっている可能性があるとされています
・頻繁な性交渉を考える上で
「流産を避けるためにも、頻繁な性交渉が望ましい」といっても、義務的な性交渉になってしまってはアベコベです
まずはお互いの気持ちを大切に、コミュニケーションを豊かにして、無理のない範囲で「楽しむ」ようなつもりで性交渉を持ちましょう
また、なるべく健康的なライフスタイルを共有することも忘れないようにしたいものです
適度な有酸素運動や、バランスの取れた食事を一緒に楽しむことで、ホルモンバランスも整いやすくなります
何より「妊活だらけの毎日」では心の中が一杯いっぱいになってしまいます
お互いの趣味に理解を示し、共にリラックスをすることで、心身の健康を維持するようにしてくださいね
・まとめとして
流産という悲しい出来事は避けたいものですが、頻繁な性交渉が必ずしも流産を防ぐわけではありません
また、妊娠中の性交渉については、医師から特別な指示が出ている場合、必ず担当医に相談するようにしてください
妊娠、そして妊娠の維持は分からない部分も多く、今回のテーマがすべての人に当てはまるわけではありません
しかし、「頻繁な性交渉が流産率を低下させる可能性がある」という研究結果は、とても明るい話題だと思います
妊娠、そして出産を望むカップルにとって、今回のブログが何かのヒントとなれば幸いです
ぜひ健康的な生活習慣をベースに健康状態を向上させて、妊娠・出産を叶えていただきたいと思います
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